2016 AWARD 2016年度の受賞者

最優秀起業家賞

新しい細胞培養器をこれからの世界標準に

島崎 猛夫

SHIMAZAKI TAKEO

新しい細胞培養器をこれからの世界標準に

島崎 猛夫

SHIMAZAKI TAKEO

最高5 0 0万円の事業資金が交付される最優秀起業家賞に選ばれた島崎猛夫さんは、「新しい細胞培養器NICO-1(ニコイチ)による新規市場開発と新しい研究分野開発」について発表した。N ICO-1は、がん細胞と正常細胞など2種類の異なる細胞を同じ条件で培養し、相互作用などを観察するための容器である。従来型は2つの容器を上下に重ね、フィルターを通して培養液を共有する仕組みで、顕微鏡では底面の細胞しか観察できないなどの欠点があった。一方、N ICO -1は2つの容器を隣り合わせに連結し、培養液を共有するため、今まで見えなかった部分が観察できるなど、従来型の欠点をすべて克服し、新たな成果が生まれている。また、容器を接続しても漏れないようにするなど、製造には高い技術が必要だが、医薬品容器製造で実績のある伸晃化学(金沢市)と連携し、生産体制を整えた。成長著しい再生医療分野の研究などで利用を見込んでおり、既に全国の大学、研究機関、企業に納入を始め、国内大学のiP S細胞研究所でも使われている。価格は従来型と同等だ。日本と海外で特許を出願中で、シンガポールでは既に成立した。少なくとも国内では2〜3億円、海外で20〜30億円の市場規模があり、5年後には1億円の売り上げを目指している。

優秀起業家賞

手作りを楽しみたい人へのワンストップサービス

康瑛琴

KAN YONGUN

手作りを楽しみたい人へのワンストップサービス

康瑛琴

KAN YONGUN

康瑛琴さんはアートやものづくりを楽しむ人に向けたオンラインサービスを提案した。今年11月末から関東圏を中心にものづくりやフラワーなどのワークショップやレッスンの予約サービスを開始。2017年には家で気軽に手づくりを楽しむためのレシピの提供や、材料とのセット販売開始を予定する。サービスの利用者を工房などへの誘客につなげる計画で、「伝統工芸の盛んな金沢のクラフトツーリズムの活性化に貢献したい」と意欲を示した。

優秀起業家賞

求職者に響くメッセージをマルチメディアで発信

國宗 一之

KUNIMUNE KAZUYUKI

求職者に響くメッセージをマルチメディアで発信

國宗 一之

KUNIMUNE KAZUYUKI

企業において人材が集められない原因は伝達力不足にあると考えた國宗一之さん。経営者や社員から引き出した仕事の魅力ややりがい、志を独自コンテンツとしてまとめ、テレビ放送するほか、ラジオやハローワーク、ウェブ、紙媒体も活
用し、企業に500名の応募を導く。5分間の企業紹介動画をすべて企画・監修するなど、同業他社に比べて徹底的に低コストを追求している。石川県にとどまらず、人材不足で悩む地方都市への展開を目指している。

優秀起業家賞

劣化しないデザインデータをデジタルプリント壁紙に

上坂 幸栄

UESAKA YUKIE

劣化しないデザインデータをデジタルプリント壁紙に

上坂 幸栄

UESAKA YUKIE

加賀友禅作家として国内外で活動する上坂幸栄さんは、デジタルプリント壁紙による空間創出事業についてプレゼンした。壁紙の素材となるデザインデータには、拡大しても劣化しない“ベクトルデータ”を使用する。意匠性の高い精緻な絵柄を、一般的なグラフィックソフトを使ってベクトルデータで描けるのは世界でも上坂さんだけとのこと。これまでの作家活動で描いてきた数百種類のストックも生かしながら、需要を取り込む考えだ。

胸から発想する洋服づくり 石川の企業とも連携

黒澤 美寿希

KUROSAWA MIZUKI

胸から発想する洋服づくり 石川の企業とも連携

黒澤 美寿希

KUROSAWA MIZUKI

日本人女性の4人に1人はEカップ以上で、「胸のサイズに合う服がない」など、悩みを抱える人が多い。そんな女性向けのアパレルブランドを立ち上げたのが黒澤美寿希さんだ。胸がしっかり包み込まれるように生地を立体的に裁断したり、
ボタンの間が開かないように内側に隠しボタンを付けたりと、さまざまな工夫を加えたシャツやジャケットを製造し、今冬からネット販売を開始。繊維産地として知られる石川の企業とも連携する。

優秀起業家賞

楽な姿勢で定量を点眼 緑内障患者の助けに

加藤 好志

KATO TAKASHI

楽な姿勢で定量を点眼 緑内障患者の助けに

加藤 好志

KATO TAKASHI

加藤好志さんは緑内障患者向けの点眼装置について発表した。液状の点眼薬剤を飛ばすインクジェット方式を採用することで、前を向いた姿勢で使うことができ、必要な量を正確に投与できる。IoTの活用により患者が点眼装置のスイッチを押せば、その情報が医師や家族に届く仕組みで差し忘れを防止する。製薬メーカーに技術供与し、ロイヤリティ収入を得るビジネスモデルで、現在は一次試作品の評価しており、3年後の発売を目指す。

ファイナリスト

和包丁×石川県の伝統産業とのコラボ包丁を新しい小売モデルで世界へ!

中村 充宏

NAKAMURA ATSUHIRO

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ファイナリスト

メッセンジャー型メールサービス「連絡in」

村井 将則

MURAI MASANORI

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過去の受賞結果